ベンチプレス最後の1回。
「おらぁーっ!」と本能的に声を出したことありませんか。
野球やテニスでも、スイングをする際に声を出している人をよく見かけますが、実はあれって瞬間的に最大限の力を発揮させる効果があるんです。

この効果は「シャウト効果」と呼ばれ、大きな力を発揮する際に声を出すことは科学的にも効果が立証されています。
そこで今回は、声を出すことが大きな力を発揮させる理由・シャウト効果について解説します。
最後の1Repを追い込みたい時に、瞬間的に叫ぶことで今まで以上の力が出せるかもしれませんよ💪
シャウト効果の仕組み
叫ぶことで脳のリミッターを解除
運動中に声を出すことで、中枢神経が抑制している筋力を最大限まで出力することが出来ます。
日常では、自分の最大筋力を出そうとしても、中枢神経が勝手にブレーキをかけており、本当の意味で最大筋力を発揮することが出来ていません。
ですが、瞬間的に声を出すことは、中枢神経の抑制を緩和する効果があり、叫びながら出力すると筋力数値が上昇した実験結果も得られています。
筋肉からいかに力を発揮し、運動しているか
力を出したい際は、まず大脳が運動神経に活動するよう指示を出します。
大脳から受け取った指示にかかれた力の大きさによって、中枢神経が活動させる運動神経の数をコントロールします。
低負荷の場合は、運動神経の数が抑えられ、遅筋繊維が先に活動します。
筋肥大効果のある速筋繊維を活動させるには、50%1RM以上の負荷を必要です。
筋トレに適切な負荷やRMについては下記で詳しく解説しています💪
-
筋トレで使用されるRMとは?Repとの違いや適切な負荷の決め方
最大出力を発揮する際は、中枢神経が働かせる運動神経の数を抑制していますが、筋トレを継続して行うことで、働かせる運動神経の数を増やすことが出来ます。
火事場の馬鹿力とシャウト効果の関係
シャウト効果以外にも脳のリミッターが外れる時があります。
皆さん聞いたことがあるであろう「火事場の馬鹿力」です。
人間は身の危険な状況に陥ると、中枢神経の抑制が緩和され、普段以上の力を発揮します。
実はシャウト効果も、叫ぶことで中枢神経にリミッターの解除が必要であることを錯覚させ、火事場の馬鹿力を故意的に発生させていると考えられています。
声の大きさは関係するのか
筋トレ中に声を出す・叫ぶ事で大きな力が発揮できるとわかりましたが、声の大きさは影響するのでしょうか。
公共のジムや周囲にたくさん人がいる場所では、なかなか声を出したくても出せませんよね。
ですが、周囲を気にしながら声を出すことは、筋トレに集中できず、かえって中枢神経の抑制が強く働いてしまうと言われています。
ポイント
気を使いながら声を出すことは、発揮できる筋力の低下に繋がるため、シャウト効果を応用するのは、周囲を気にする必要がない時や本能的に声を出す時だけにしましょう。
まとめ
今回の内容を簡単にまとめると、
- 声を出すことでリミッターを外し筋量が上がる
- 周囲を気にして声を出すと逆に筋量が下がる
私が野球をしていた時に声を出しながらスイングしろとアドバイスを受けていたので、科学的にも効果のある事と分かってよかったです。
ハンマー投げの選手なんかも、叫ぶ事で飛距離を伸ばしているみたいですね。
是非今度、最後のあと1Repを頑張るときに、声を出して違いを体感してみてください。周囲に迷惑かからない場所で💪
では最後までご覧いただきありがとうございました。